gusonの日記

脳外科勤務医.仕事,茶と書,仏教,趣味,その他について独り言です.

兵庫県知事問題

パワハラ,おねだり体質,いろいろ出ている中で,問題の本質をよく突かれているのは西脇亨輔さんである.法的問題についてである.いろいろやっていても,最後にはここに到るのだ.すでに刑事告発されているとも聞く.知事が辞職を拒むほどにつぎつぎと新たな事実が出てきて,もはや逃れることができなくなってしまっているのは皮肉なことだ.「詰んでいる」キングダムの武将風にいうとそうなる.その場合,武将であれば,せめて傷を浅くするべく,撤退に全力をつくす,これが戦国時代からかわらぬ一般論である.それにしてもこのお方は?

 

https://www.youtube.com/watch?v=_pnC8jJx380

この人は一見すると複雑怪奇な事件も,わかりやすく読み取いてくれる.彼のYouTube番組,西脇亨輔チャンネル「朝刊読み比べ」は私もよく聞いている.頭のいい人だね.すっきりする.そして,ここで西脇亨輔さんは結論的にはすでにアウトであると.公益通報の該当事項についてひとつひとつ解説してくれている.繰り返すが,どう考えても詰んでいるのだ.ケツをまくって逃げれば良いのだ.それができないと・・・戦国時代は命取りになるということ.

 

またここで,公益通報者保護法の不備について論じている.まず,2022年改正があったが,これによって一見すると公益通報者の保護が手厚くなっているのではあるが,一方で,その告発者探しは違法行為としながらも,罰則規定が無いのである.問題であろう.今回の兵庫県庁内で伝え聞いた話では,まるで,ドラマでさえなかなか思いつかないような方法(一言で関西風にいうと,えげつない方法)で,告発者探しをしたことである.告発者探しをやっていたのに,違法行為でありながら罰則規定がないのが問題である.もちろん,そこからさらに,得た個人情報をネタに告発者つぶし,そして懲戒処分をし,挙げ句の果てに自死するまで追い詰めてしまったのだ.

この告発者探しに罰則規定がないことこそ公益通報者保護法の欠陥であり,急ぎ法の改正を祈る.

 

パワハラについて.

https://www.youtube.com/watch?v=JmpttUiOXfI&t=356s

1年で2名,1年で6名,これ,自殺者の数と言うことである.たしかに,兵庫県庁1万人弱?,大阪府庁4万人?職員がいるなかで,これぐらいの自殺者はでるものなのか?また,元大阪府知事が言うには,その原因(自死)に知事からのなんらかの原因があるのかないのか,調査したが,その影響みたいなものをはなかったとXで発信していると.したがって,道義的責任というものもない,と言うこになろうか.今回の兵庫県知事「道義的責任とはどういうことかわからない」・・・とあくまで誹謗中傷された被害者というお立場を貫かれるようすである.ここで清水有高氏は時代の変化ということを述べている,もと大阪府知事の時代はパワハラという言葉もなく,これが十分通っていたということだ.もはやパワハラは不可ということだ.

 

最後に救いはどこにあるのか?結局信仰に行くしか無いだろう.何もかも失ったとき,何処に行くのか.昔からある「出家」ということになるだろう.佐々木閑先生によると仏教の存在意義はまさしくそこにあるのだ,ということ出家とはなにか,これも佐々木閑先生がYouTubeで詳しく解説してくれている.興味ある方は佐々木閑 出家的に生きるでGoogle検索すれば多数出てくる.ただ,本人がなにもかも失っているわけでは無い,出家なんてしない,ということもあるだろう.それよりも,もはやこれまで,もはや世界のどこにも自分の居所が無しということ,そんなときに最後に行き着くところは信仰となろうか.

 リドリースコット監督のBlack rainで悪役の松田優作,これ彼の遺作で俳優人生をかけて演じた悪役,Sato(英語ではセイトウ)がラストで高倉健,マイケルダグラスに警察へしょっ引かれていく.その顔は絶望している顔ではなく,なぜか笑みをうかべてえへらえへらとしている.これはSatoにしてみればまだ「詰んだ」とはおもっていないということ,なんとも鬼気せまる凄みのある松田優作の命をかけた演技を思い出した.これは,まだまだ仏に助けを求める段階ではない,どころか,次ぎは覚えていろよ,ということなのである.